ハンドレイアップ法は少量多品種生産に適したFRP成形法であり、設備投資が少なくて済むのが特徴です。大型成形品や複雑な形状の製品も製作できるため、ヨットやボートなどの船舶、モニュメントなどさまざまな製品に活用されています。このページでは、FRP成形法として広く用いられているハンドレイアップ法について解説します。
ハンドレイアップ法は、職人の手作業により、樹脂とガラス繊維をローラーなどで積層して成形する方法です。一般的に、材料には不飽和ポリエステル樹脂を使用し、ガラス繊維と樹脂を刷毛やローラーで型に沿わせて含浸させ、脱泡した後に硬化させることで成形します。
特殊な機械を必要とせず、比較的簡単な設備で製作が可能なため、初期投資が他の工法に比べて安価で済むという特徴があります。また、加圧せずに常温で成形できるため、さまざまな要望に対して柔軟に対応できる成形方法となっています。
ハンドレイアップ法の主なメリットとしては、少ないコストで始められること、多品種少量生産に適していること、大型成形品を常温・無圧で成形可能なことなどが挙げられます。
また、肉厚や複合材の変更が容易でデザインの自由度が高く、アンダー形状にも対応できる点も魅力です。さらに、電気絶縁性や電波透過性、耐薬品性に優れた製品を製造できるほか、大型製品にも対応できます。
一方で、デメリットとしては、手作業で行うため作業者の熟練度に品質が左右される点が挙げられます。
ハンドレイアップ法は、ヨット、ボート、漁船などの船舶製造や、薬品タンク、油水分離槽などの大型容器の製造に適しています。また、テーマパークの構築物などの複雑な形状のモニュメントや、トラックの導風板のような大型の自動車部品の製造にも活用されています。
短納期での対応が求められる場合や、少量ながら多品種の製品を製造したい場合に適した工法であり、複数のパーツを組み合わせた製品など、さまざまな製品製造に柔軟に対応できる成形方法と言えるでしょう。

ハンドレイアップ法は、職人の手作業による柔軟な対応が可能なため、幅広い分野でさまざまな製品の加工に活用されています。ここでは、代表的な加工事例を紹介します。
船舶分野では、ヨットやボート、漁船などの船体が代表的な加工事例として挙げられます。また、大型容器の分野では、薬品タンクや油水分離槽など、耐薬品性を活かした製品の加工に用いられています。
自動車分野では、トラックの導風板やヘッドライトカバーといった大型部品の加工事例があります。さらに、テーマパークの構築物やモニュメントなど、複雑な形状の立体造形物の製作にも適しており、表面にゲルコートを施して着色することで、意匠性の高い製品に仕上げることも可能です。
このように、ハンドレイアップ法は試作から少量多品種生産まで、多様なニーズに対応できる加工法と言えるでしょう。

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